Friday, August 24, 2007

今年も頑張っていますね、せみ

本当に暑いなぁ〜と、夏を今頃になって本格的に感じながら、毎朝電車に乗る為に駅に向かいます。
いつも行くコンビニのお兄さんが、髪の毛を切っていて青年から少年になっていて、かみの毛ってただ頭に何となくあるものじゃないんだな、とか思いながら伸びっぱなしな自分が怠け者に感じたり。手を加えるとそれだけ素敵になるものですね。
などと思ったリしました。

夏には、それを充分に意識させてくれる『せみ』がミンミン。
ミンミンって文字はかわいいけど実際はなんだか、絞り出すような音です。

わたしは虫が苦手です。
足が節になってたり、何を考えているかわからない目をしていたり、飛んだり(突然思わぬ方向に)
イメージするだけでも、いま本当に怖くなってきました。
きっと彼らは宇宙からやってきたに違いない。誰かもそう言っていました。その生体は未だに謎の部分が多いらしいのです。
わからないから宇宙のせいにしてるんだな、とも思いますが。

そんな嫌いな虫のなかにもちろん『せみ』も確実に入っていて、しかも今すんでいるところは田舎の方なのでやたらと多いわけです。

駅に向かうまでにも、近くにいるなと感じることが何度も。聞こえる方向を避けて通ったり、遠巻きにみながら警戒態勢で通過します。
夜になると部屋の電気に反応するのか『ジュー』とか言いながら窓にコツンとぶつかり、でベランダに落ちて、おそらく『裏』返しになってしまい、これはまずいと思ってかなりあせって『おもて』にならなきゃとジタバタしてる(想像するに)おとが聞こえます。
身も凍る恐怖です。
ベランダを見る気にもなれず、ただ祈ります。
どうか『おもて』になって、去っていきますように。。。

そんなときに、ラジオでセミは7年間土の中にいて、数日で死んでしまう。たしか小学校で教わった気もするけど、忘れていた。

それをきいて、せみを好きにはなれないけど、応援したくなりました。
自分が『せみ』になって想像した。数日しか太陽を見れないせみにとっては7年間はとてつもなく永遠。
土の中でまだ見ぬ空をめざして生きている。すごいな、命って。

やっとの事で出て来た世界で、これまで蓄えていたエネルギーを一気に放出!!だからあんなに大きな音なんだ、絞り出すような、激しいおと。生きてる証だ。いっぱいいっぱい飛んで、空を横切って、風に乗って、木にとまって、電柱にとまって。

『せみ』を見る目が少し変わりました。
だからといって好きではないけど、眉間にシワを寄せてみていた亡骸も、よく頑張ったねっておもえる。

また来年も同じようにこの時期はくるのだけど、毎年恐怖は変わらないのだけど、力強いいのちを感じると思うのです。

昆虫採集は出来ないと思います。
もともと好きじゃないけど。
いのちをもらって勉強させてもらうのだから、昆虫採集とかをしたら
そのいのちにお礼を言うのがいいのではないでしょうか。
と、思います。
 

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