Thursday, April 23, 2009

窓辺の日常

クルクルと触ってあなたが好きって言ったから

クリスタルがはにかんでいます

窓を開けて
窓辺に座って
モクレンやみどりのサクラの会話に耳をすます

『ネコだってそうさ』

『あなたのことじゃないのよ』

ブランコの揺れるオトが一定のリズムを刻んで、心地よく、それは永遠に続くかのようにもう私の中に刻まれてしまった。

『そんなことどうでもいいよ。それよりもあの子が部屋の中で悲しそうなんだ。窓ガラスがないているんだ。
まるでワタリドリがはぐれたみたいに。心細くて。こわいんだって。』

『そこにはなにがあるの』

ガーベラとバラの花束をもった小さなおとながささやくようにして。

『なんにもできないよ。』
『そこには何も無いからね。』

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